忍者ブログ
retailers around the world
[1] [2] [3] [4]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

2008年8月の話なのですが、ベトナムで「ビジネスチャンスとタイミングの完全な組合せで、ホーチミンは小売用の土地が不足している」という記事がありました。(*1)

最も高い賃料で250ドル/平米(3ヶ月前は200ドル/平米)、貸出率は94%以上で、中心地では空きが無いとのこと。

これが2005年ではリース率は92%、賃料は140ドル/平米(*2)という事なので「急」上昇です。この時点でショッピングセンターは相当の建築ラッシュに入っています。国営、カナダ系、韓国系と多様な資本で構成されているようです(*3)

しかし今ベトナムニュースサイトを見ると(*4)「ハノイの土地価格は毎日失われます!」だそうです…。

ちなみに、ベトナムの業態定義はこんなです:(*5)

■スーパーマーケット
 ・第Ⅰ級:売場面積5,000㎡以上、取扱商品2万種類以上。
 ・第Ⅱ級:売場面積2,000㎡以上、取扱商品1万種類以上。
 ・第Ⅲ級:売場面積500㎡以上、取扱商品4,000種類以上。
■ショッピングセンター
・第Ⅰ級:店舗面積が合計5万㎡以上で、来客数に見合う駐車場・駐輪場を持つ。卸売店、小売店、レストラン、ホテル、展示場、娯楽施設など、多種類のサービスを行う。
「これらの規定に満たない事業体は、スーパーマーケットもしくはショッピングセンターと名乗ることができず、店舗名や看板を外国語で記載することも禁止される。スーパーマーケットもしくはショッピングセンターの看板を外国語で記載する場合、ベトナム名の下または後ろに表示し、文字の大きさはベトナム名より小さくしなければならない。」

日本では分類上では、例えば食料品スーパーですと「食料品の扱いが全体の70%以上、売場面積が250平米以上、セルフ販売方式(実際は売場面積が250平米未満の店舗も多くあり、その場合は「その他スーパー」に分類されます)」。定義の面積基準が倍違いますね。

御殿場プレミアムアウトレットで4.5万㎡なので、あの規模ベトナムでもベトナムではショッピングセンターにならないんですねぇ(まぁSCじゃないけど)。最近ブラジルに出来たシダージ・ジャルジンでも3.6万㎡。5万以上…ベトナムの定義はでかいのう…

と思ったら、ベトナム商務省副大臣のこんなコメントがありました。(*6)「国際競争力を持った近代的な小売流通業を国内で確立することが目的です。店舗面積が500㎡にも満たず、商品の陳列も乱雑なスーパーを放置していては、外国市場で競争力を持つことはできません。小規模店はスーパーに、スーパーはショッピングセンターへと規模を拡大し、投資誘致を喚起したいのです」デカいが偉い?うーん、一度日本に視察にいらして、デカいだけのSCが必ずしも収益効率としてエラくない事を見られたらいかがでしょうか。

また店名をベトナム語での表記しなければならないという規則について、「スーパーおよびショッピングセンターの看板にベトナム語で店名を表記する必要はない」と名言されているようです。「Big C」を「大きいCスーパー」…まぁ、意味を問われるとわけのわからない社名や店名は多いですから、合理的な判断ですね。

この規則はどうやらまだ生きているようなので、意識して看板表示を見ると楽しいかも。


(*1)ベトナム語のサイトを自動翻訳を通して強引に読んでいるので、解釈に誤りがあるかもしれません。http://xn--fdke7b4a8598c15uc.com/news/realestate/20080902-1123.html
しかし自動翻訳はストレートですね…メラミンの記事のタイトルは「牛乳汚い」です。

(*2)http://www.hotnam.com/news/060703090214.html

(*3)http://www.vietnamguide.com/newsdetail.php?catID=4&cat1ID=61&cat2ID=82&newsID=489
 
(*4)http://www.xaluan.com/modules.php?name=News&file=article&sid=74879

(*5)http://www.hotnam.com/news/041018040317.html

(*6)http://www.hotnam.com/news/050117084118.html

PR
ショッピング・シダージ・ジャルジンがサンパウロ(Sao Paulo)に開業しました。売りは「米国に出かけなくても気軽にブランド品が手に入る」です。3階建て店舗面積36千平米(佐野プレミアムアウトレットと同程度)、1日3万人を集客しているとのこと。

ロンシャンやロレックス等の高級ブランド店がブラジルに初進出、エルメスも出店予定です。日本からはソニースタイルがブラジル初進出です。

ターゲットは旅行や留学、仕事を通じて米国に慣れ親しみ、衛星放送で米国ドラマにも親しんだ富裕層とのこと。初年度目標は約900億円です。(*1)テレビ・雑誌広告はサラ・ジェシカ・パーカーを使っています。SEX AND THE CITYはブラジルでも公開されています。

サンパウロに高級ショッピングセンターはすでに珍しくないようですが、このSCは9棟のマンション併設型というのが話題になっているようです。1戸当り236~1700平米、価格9000万円から。一定階層以上の人は市内の高層集合住宅に住む事が多いようですが、治安が一因の模様。

ブラジルは現在中低所得者の消費が拡大していますが、世界でも有数の所得格差国とされており、富裕層にも注目が集まっています。
ちなみにブラジルにはスタバが入るのは結構遅れたようです。アメリカ人が日本に日本茶チェーンを進出させるような難しさでしょうか。

(*1)2008年10月8日付日経MJ。まだ紙面としては小さいですが、今後ブラジル特集が1面に出ることも近いでしょう。
Wellington空港でアルコールを販売していた店舗が、「一旦グロッサリーストアとして酒類販売許可を受けていたが、この店はグロッサリーストアとは定義されず、コンビニである」という理由によりアルコール販売許可を却下されました。ただ、以前は担当部署(Police liquor licensing officer Sergeantだそうで、「ポリス」なんですね)曰く、「単純に売り物だけを見て判断」され許可を得ていたようです。おそらくスーパーらしき「グロッサリー」の品揃えはあったのでしょう。

これに対し裁判官の判断は、主力カテゴリがコーヒーと菓子であることを踏まえて「純粋なるコンビニエンスストアであって、グロッサリーストアとは認められない。」と判断をしたようです。まぁ、空港内の売れ筋ですね。
ここで裁判官言うグロッサリーストアは「缶詰や小麦粉や砂糖が棚にあり…コーヒー(おそらく液状)や菓子は家に持って帰って消費するものとは言いがたい」という線引きだそうです。日本のスーパーの定義だと、食品比率が70%以上だからこの店は食品スーパーと定義されます…まぁ酒の販売許可はまた別の問題ですが。

"relaxed" interpretations of liquor licences have led to "unrealistic expectations that inappropriate businesses

「アルコール類販売許可について、いいかげんな解釈の下、非現実的な期待をして、不適切な営業を行った」ということで、今回敢えて店舗群の中に、業態という名の「Line drawn in sand (砂漠の中の線引き)」を行いました。業態線引きの難しさって、ニュージーランドでもあるんですねー。

ちなみに店のオーナーは「我々は南Aucklandの酒アウトレット業者による被害者であり、この措置によってWellingtonの旅行者が迷惑を被る」と主張しています。

外部リンク

09年にテスコがインド進出します。

一方はキャッシュ&キャリータイプの大型店で、ムンバイに1号店を出します。もう一方は、タタ・グループの小売部門であるトレントとの間で独占的なフランチャイズ契約を結び、トレントのハイパーマーケット型スーパーに商品や店舗ノウハウを提供し、手数料収入を得る形式です(*1,*2)。直接進出でないことの背景は、インドの「外資の小売参入規制」によるものです。新規に解説する卸売店を通じて、トレントの大型スーパー「スター・バザール」に商品を供給予定です。トレントは現在4店舗で、5年で50店舗まで拡大を計画しています。

Wal-Martもバルティグループを提携先に合弁会社を設立し、卸売業態で09年進出予定です。2-4月に4000-9300平米規模の卸売1号店をインド北部に開業予定です。WMインド事業トップで合弁会社CEOのラージ・ジャイン氏は「09年に3-4店を出店、当初7年間で10-15店を開設」と語っています。卸売店業態ということもあり、日本や中国での出店計画と比べると、とてもスローな印象です。規制緩和を絡めて、小売店の計画は別途、というところでしょうか。テスコ同様、提携先のバルティグループの小売へ事業支援もします。バルティグループは通信、保険、農業が主力でしたが、バルティ・リテールを設立し、小売事業に進出しました。バルティとして230-420平米の小型店を7店舗開設済で、WMはここにグレートバリュー(PB)を供給予定とのことです。

マークス&スペンサーはリライアンスを提携先に5年で50店舗を計画、カルフールも09年を目指して準備中です。

インドの小売業は3千億-4千億ドル市場。02年に9万平米強だったショッピングモール総面積は07年には381万平米と急増、08年末で557万平米に達する見込みです。TOP10のマーケットシェアはわずかに1.3%(*3)、小売市場のほとんどを中小小売店が占めています。生活水準の向上と人口増加のW要因に恵まれ、10年間で2倍に伸びるとの予測も有ります。

しかしなぜTOP10の占有率が低いか、というと、インドは世界で最も多数の民族を抱えた国家なのですね。公用語の数、実に22.日本も相当に地域性の対応が難しいと言われますが、インドは想像を絶する状況です。但し、日本でも和風調味料の志向より洋風調味料の嗜好の方が遥かに地域差が小さく、これからライフスタイルを提案していく上では、地域差を乗り越える事は可能ではないかと思われます。欧米化に抵抗感が少ないことは、映画や外食の浸透からも伺えますし。

日本小売業協会でも来年、2回目のインド視察を計画しているとのこと。数年後には日本の小売業がインドに進出するかもしれません。ちなみにテスコの当初2年間の投資額は6千万ポンド(約110億円)。今年大和ハウス工業が開発しているSC、イーアスつくばの投資金額は290億円です。ある国に投資する2年間の投資額がそんなに少ないんだー、間接投資だとそんなもんなんだー、というのが当座の印象であります。

(*1)08年10月3日付日経MJより
(*2)インド国内の零細小売業を保護するためですが、
例外として単一ブランドの商品を扱う場合(高級ブランド等)は外資が51%まで出資できます。複数ブランドを持つ場合は出資できません(買収もNG)。ただし現金取引の卸売店は規制対象外のため、03年からメトロが進出しています。地場の小売店とのフランチャイズは可能です。今後、段階的に規制緩和されることが期待されており、部分進出しながら進出の準備段階のようです。
(*3)08年10月1日号のチェーンストアエイジより。
1位がパンタルーン社(店舗名ビッグ・バザール、フード・バザール。07年売上高15億ドル、1036店舗、店舗平均年商149万ドル)、2位がRPG(店舗名スペンサー・ハイパー、スペンサー・エキスプレス。売上高5億ドル、813店舗、店舗平均年商63万ドル)、3位がハヴェルズ(店舗名ハヴェルズ、売上高4億ドル、2222店舗、店舗平均年商19万ドル)。テスコと提携したトレントは10位(売上高1.5億ドル、47店舗、店舗平均年商311万ドル)、マーク&スペンサーと提携したリライアンスは5位につけています。

グローバル小売業が進出するなら!とばかりに脚光を浴びていたベトナムの成長が鈍化しているようです。小売・サービス業の成長が5月から原則、7月からはわずかな上昇になっています。2008年の経済成長ターゲットを7%としていたのはどうも実現出来ない状況になってきました。

政府関係者が「ベトナムは米国とは経済的にそんなに関係が深くないから大丈夫!」と発言しています(*1)。ベトナムの最大の輸出国とあるのですが、悲観的コメントも立場上出来ず、止むを得ないという所なのでしょうか。

同時に、低所得者層と、一部の高所得者層、という形の二極化が見られるようです。多くの新興国と似たような状況です。

(*1) 外部リンク



忍者ブログ [PR]
ブログ内検索
最新CM
最新TB