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08年5月のリリース(*1)ですが、ユニーがフランス小売業第2位のオーシャン(Auchan)の商品を取り扱うとの記事がありました。「さすが先見性を持つユニー」「こういうのを待っていた」という感想が多かったようです。

海外商品を独自仕入する取組は、今までも単品単位で散見されていましたし、外食業で看板が入ってくるということはありましたが、PBとしての取組で、且つニュースリリースで取り上げられるような規模は珍しいです。

Auchanもまたユニーから商品を調達して現地で販売する、という流れは、ライセンス料といった話とは違って良い響きです。グローバル化、というのは、組織として肥大化する必要はないですもんね。

巷の好評具合を見ると、自社で開発するPBより、こういうPBの取組みの方が集客として繋がりそうな気がします。(和調や和菓子はどうすんだって話はありますけど)

尚、協業先ですが、フランスの物流大手・オーシャン(Auchan)となっています。Auchanは仏を中心に12か国に大型スーパーを展開。2007年度の売上げ約367億ユーロ(約6兆円)は、仏ではカルフールに次ぐ第2位。

海外小売のPBを提携して自社PBとして扱う場合、メリットとしては、開発の時間がかからない、提携国のブランド(この場合は「フランスの」商品)を活用できる、等のメリットがあります。元々安売りチラシを通して、のれんのグレードが低くなりがちな小売流通業では、自社ののれんイメージを商品につけるより、Auchanのイメージをつけた方が魅力的になりそうです(国産至上とはいえ、中国産はイヤなのであってイタリアフランスは別です、と。百貨店のイタリア展なども人気です)。

デメリットとして考えられるのは、クレーム発生時に調達先が迅速に動いてくれない、等が考えられます。またAuchanブランドは既に他小売業で販売されていた実績がありますので、今後の「専売」契約にも注意が必要です。こうした意味で、新しい商社・卸の役割が出てくるかもしれませんし、ユニーの成功如何によっては、マッチングビジネスが出るかもしれません。

中長期的には、お互いにエリアを侵害しないという縛りが出来る事もあります。折角育てて半自社PBとなった商品を、お互いにアジア進出してケンカ別れ⇒PBも無くなった、なんてビジネスリスクは負いたくないですしね。ちなみにAuchanは既に上海を中心に中国に進出しています。


(*1)http://www.j-cast.com/2008/05/07019832.html

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